2006.4
   「ひとりの時間」
 
群れるのは、苦手。
ひとごみも、苦手。
団体行動の列をこっそりと抜け出した

霧雨の向こうに霞む
そこだけ時代に取り残されたような
古木よき素敵な街並には目もくれず
素通りしていくみんなの気持ちは
とっくにお土産屋さんへ向いている

微かに吹く風が緑と木の匂いを運ぶ
人々の話す土地の言葉が
まるで歌のように耳に柔らかく響く

さあ、もう行かなきゃ
みんなが私を捜し始める前に
旅先でのささやかな抵抗
あの列に戻ったら何食わぬ顔で
「いい子の笑顔」でこの旅を続けるから

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