2003.9
『西原1丁目』
〜My2nd Home Town〜
 
轟音とともに
空を切り裂いて飛ぶ訓練機
住宅街の中に違和感なく
存在する自衛隊基地

真っ直ぐに伸びる
旧国道220号線
銀杏並木で飾られた十字路
あの通りには紺ブレザーの私が
反対側には銀行員時代の私が
立たずむ様が今でも見えるようで

西原1丁目
私が15歳から24歳まで
家を離れひとりで暮らした街
いつもは車で通り過ぎるだけの道を
あの頃のように歩いてみた

だらだらと続く緩い坂道
部活後の暗い帰り道を
仲間と歌いながら帰ったあの日
会社裏手の社員用駐車場
周りを気にしながら
彼の車に乗り込んでたあの頃

あの角を曲がれば高校の寮
古い建物は何も変わらず
年月をさらに積み重ね
厳しかった管理人夫妻は
年老いて心なしか小さく見え

まわりに内緒の秘密のデートをした
料理屋はマンションに姿を変え
週末ごとに買い出しに出かけた
スーパーの跡地は葬儀社の斎場

この街を離れて5年
「たかが5年」だと思ってた
だけど確実に流れた時間は
目に見えて変化した景色は
「されど5年」を思い知らされる

西原1丁目
できることならもう一度住みたい場所
私の9年間が詰まった
街全体が宝箱のような場所
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html : A Moveable Feast